第12章 大人の女子会
入店直後の安室と梓に話しかけられたタイミングだった為、店内の入り口側にいた彼女達4人は、犯人達と一番近い場所にいる。
ドアの鍵を全て閉め終わったのか、もう1人の男の隣に並び、2人組の男は何が小声で会話をしていた。
外ではパトカーのサイレンの音と共に、何台もの車が、停車する音が聞こえる。
ジョディ「刃物を捨てて手を上げなさい!!」
ジョディは取り出した拳銃を犯人に向けて、威嚇した。
男1「何だ、姉ちゃん?
そんな物騒なもの、なんで持ってんだ?」
男2「どうせオモチャだろ。」
ジョディ「FBIよ!!」
椛(ちょっとジョディ〜…
ここは日本よ…)ジト目
安室(FBIだと?)
その時、外から拡張機を使って犯人に向けて、警察が投降を促す声が聞こえた。
どうやら、この男達は近くの宝石店で宝石強盗を行い逃げていたが、追ってくるパトカーから逃げきれず、乗っていた車がクラッシュ。
目の前にあったこの店に、逃げ込んできていた様だった。
ふと、店内の窓から外を覗くと、黒い車が電柱に突っ込んでいる形で、クラッシュしている様子が目に映った。
ジョディが威嚇した事と、ちょうど一番入り口側にいた為、犯人2人と対峙してしまう形となった私たち3人と、安室の背中の後ろに隠れて、様子を伺っている梓。
男2「兄貴、これ以上は流石にもう逃げられないんじゃ…」
男1「うるさい!
元はといえばお前がシクったせいだろうが!
おいっ!!そこの女!!こっちへ来い!!」
男の視線の先を見やると、どうやらご指名されたのは椛の様だ。
椛「えっ?私?」
男1「そうだよ!こっちへ来い!」
男2「兄貴〜…。」
男1「うるさい!!
この女を人質に、逃げるぞ。」
犯人に言われるまま、そちらにゆっくり歩き出す椛。