第11章 追憶のカラクリ箱
椛「あっ、観覧車も見えてきた。」
電飾煌びやかに光る、湾岸エリアならではの観覧車が目つき、思わず呟く。
安室「観覧車、好きなんですか?」
椛「、、、そうですね〜。
子供の頃はよく乗ってましたけど、、
ここ数年乗ってないですね。
最後に乗ったのは〜
7年ぐらい前か…
もう結構前ですね。」
安室「そう言われてみると、僕も子供の頃乗った以来、乗ってないかもしれません。」
暫く沈黙が続く。
彼女は窓の外を眺めながら、先程歌ったふるさとを小声で呟いていた。
よっぽどその歌が好きなのだろう。
夜のドライブが終わり、彼女の自宅へ車を進める。
安室「長野の前に、もし椛さん、スケジュール良ければ、どこかディナー行きませんか?」
そう言われてみると、彼とは明るい時間に会うことが多く、あまり夕飯のイメージがない事に気づく。
それはそうか、夜は組織の方の活動が多いはずだ。
椛「えぇ、大丈夫ですよ。
ディナーなら…
今週は水、木、金の夜は大丈夫です。
スケジュールどうですか?」
安室「では水曜日にしましょう♪
何かリクエストはありますか?」
椛「そうですね…
とりあえず、すき焼き以外が良いですかね。」
安室「ははっ!
そうですねw
すき焼き以外にしましょう。
何か考えておきます♪」
椛「ありがとうございます♪
私も食べたいものが降ってきたら、また連絡しますね。」
もう完全に当たり前になってしまった様に、自宅前に車を停めてもらう。