第11章 追憶のカラクリ箱
椛「駐車場の塀?柵?のガードレールを走りながらスピード落とさずに飛び越えて行ってたじゃないですか!
あれ、凄く格好良かったですよ!!
安室さん、サスケとか出場したら、なんてことなくクリアできそうですよね♪」
当時の事を思い出したのか、少し興奮気味で話す彼女。
なんだかそんな彼女の姿を見ていると微笑ましく、心が満たされる事を感じる。
そして、彼女の口から『格好良かった』と言われたことが嬉しくて、反対の方向を見て口元を自身の手で覆い、照れ隠しをしながら思わずほくそ笑む。
安室「、、、椛さんって、癒し系ですよね。」ボソッ
唐突にそんな事を呟く安室のその言葉に、思わす固まる彼女。
物凄く大きな間を取り、出たひと言といえは
椛「、、、、はい????」
彼女は素っ頓狂な声を上げていた。
彼の呟きは彼女の耳にしっかり届いていた様だ。
そんな様子を不思議に思っているのか、隣に並んで歩く彼女を見下ろしながら、安室は首をかしげている。
椛「…自分で言うのもあれですけど、
私は決して癒し系キャラじゃないし、
人生で一度も、そんな事思った事ないですし、
もちろん誰にも言われた事、無いですよ?」