第10章 小さな探偵さん
結局、また言い合いを始めた赤井と椛を目の前で眺めていると、なんだか自分に起きた事が、大した事ない事に思えてくるコナン。
いや、実際はそんな事ないのだが…。
その後、話を戻し、そのまま暫くこれからの事と、多少の雑談をした。
そろそろ夕方を過ぎるので、コナンは毛利家に帰る時間だ。
赤井「椛はこの後暇なら、ここで一緒に夕飯を食べていけ。」
梢「え〜!いいのぉ?
やったぁ♪
ご馳走様です♪」
コナン(なんだかんだ、この2人は仲が良いんだな。
あと、そうだ最後に…)
コナン「椛さん?」
椛「なぁに?新一君?」
コナン「椛さんと安室さんって付き合ってるの?」
椛「えっ?付き合ってないよ?」
コナン「じゃあ仲間なの?」
椛「仲間?なんの??」
コナンはその言葉に暫く沈黙する。
そんな2人のやり取りを、赤井は側で見守る。
コナン「椛さんは…
安室さんに、あまり近づかない方がいいと思う。」
椛「…どうして?」
コナンの言葉に少しづつ胸が痛くなる事を感じつつ、言葉を返す。
コナン「まだ、色々と分からないことが多いんだけど、、、
安室さんは悪い人かもしれないんだ!!
と言うかその可能性が高い!
椛さんを利用して、危険な目に合わせるかもしれない!
だから出来るだけ、安室さんに関わらないで欲しい…」
椛(この言葉は流石に、中々くるものがあるな…
あんなに命を賭して、この国の為に人生を捧げてるのに…)
逆の立場だと思われている彼に、胸が締め付けられる…
本当の事を言えないもどかしさと悔しさで、手に力が入り、握る手のひらに爪が食い込む。