第10章 小さな探偵さん
コナン「昴さんは今日、椛さんをここに連れてくる事、知ってたの?」
彼女の質問には答えず、二人に質問を投げかける。
昴「コナン君は、今日、誰を連れてくるとは一言も言わずに、『会わせたい人がいる』としか言ってなかったと思いますが?」
その言葉を聞き、コナンが彼女に目を向けるが、
椛「私にも何も言わずに、今日ここに連れて来たよね??
そんなの、こちらこそ知る由もないわ。」
室内の空気が静寂に包まれる。
昴「まぁ、坊やの事だ。
『怪しい人間がいるから、一緒に見定めてほしい。』
といったところ…」
赤井「だろ?」
変声機のスイッチをオフにして、文末を締めた。
コナン「えっ!?!?」
その様子に、酷く驚きを隠せないコナン。
そんなコナンの様子を横目に思う事。
椛(この人…
やっぱりなんか、この状況を完全に楽しんじゃってないか??)ジト目
椛「ちょっと…
流石に、からかいすぎなんじゃない??
大人気ないわよ…
秀一?」
赤井「そんなつもりは無かったんだがな。
そう思わせてしまったのなら、謝るさ。
すまないね、坊や。」
そう言って、見た目は沖矢昴のまま肩をすくめている。
紅茶の準備ができたのか、トレイにポットと人数分のティーセットを乗せて、2人が座るソファーにやって来た。
ローテーブルにティーセットを降ろし、彼女の隣に座る。
エキナセアとベリーの良い香りが3人を包む。