第10章 小さな探偵さん
昴「どうぞ、おかけください。」
そう言って、彼女がソファーに座るように即す。
自身は、キッチンに向かって足を進めた。
椛「えぇ。」
コナンが座るソファーの向かいに、彼女は腰掛ける。
椛「それで?
コナン君は今日、私に何がしたいのかしら?」
目の前に座るコナンに話しかける。
コナン「色々、椛さんとお話したいんだ!
昴さんにも聞いてほしいから、紹介するね。
昴さんこっち来れる?」
昴「えぇ、その前にお茶を入れますね。
椛さん、今日は何の茶葉が良いですか?」
椛「そうですね、昴さんの今日のおすすめは何ですか?」
昴「ちょうど新しく仕入れた、エキナセアとベリーの茶葉がありますよ。」
椛「良いですね♪
ではそれでお願いします。」
昴「分かりました。
コナン君も、同じものでいいかな?」
あまりにも、自然に繰り出された目の前の2人の会話に、一瞬呆けるコナン。
今、何の茶葉にするかと聞かれた時、
『今日は』と確かに言っていた。
すぐ我に返り
コナン「二人は知り合いだったの!?」
目の前に座る彼女と、キッチンに立つ昴を交互に見て問う。
昴「椛さんは僕の料理の先生ですよ。
ね?
『椛先生』♪」
そう言われた彼女の方をコナンが見ると、ふんわり微笑み、コナンに向かって頷いた。
椛「それで?
コナン君は今日、私にどんな『お話』がしたいのかしら?」
先ほどかけた質問を、再度コナンにかける。