第10章 小さな探偵さん
昴「やぁ、コナン君。」
コナン「こんにちは!昴さん。」
昴「こんにちは。」
そう言って、コナンの後ろに立つ彼女に目を向ける。
昴「ほう。
そちらの女性が、今日会わせたいと言っていた方ですか?」
コナン「うん!そうだよ!」
そう言って明るく答える姿は、傍から見たら子供そのものだが、そのセリフには含みを感じる。
それとは対照的な大人の、落ち着いた男性の声で、彼女に声をかける。
昴「どうぞ。」
椛「、、、お邪魔します。」
扉を抑えながら、彼女にアイコンタクトを送る。
その瞳は何故か、随分と楽しそうに見えた。
玄関の扉を抜けると、足どり軽く、リビングへ向かうコナン。
そのコナンの後を、追う様に歩く二人。
昴「坊やとのデート先はここだったんだな。ククッ。」コソッ
コナンに気付かれない様、小さく彼女の耳もとに呟く。
椛「私だって、行先、何も告げられないまま、今ここに連れてこられたんだよ!」コソッ
そう言った彼女の表情を見ると、心底うんざりした顔をしていた。
昴「ふふっ。」
小さく笑った昴を見上げ
椛(なんでこのお兄さん、そんなに楽しそうなんだい、、、。)ジト目
リビングに入ると、既にコナンは、リビングに置かれているソファーに座っており、入ってくる二人を見ている。
コナンが座ると、ただでさえ大きなソファーが、より大きく見えた。