第9章 芝浜離宮恩賜庭園
『2人だけの秘密』と言う言葉を聞いて、ある事を思い出す。
今日、一番本当は聞きたいと思っていながら、聞けなかった事だ。
安室「、、、あの男性とも
、、、『2人だけの秘密』があるのですか??」
椛「??」
安室「先日、一緒に赤い車に乗っていた男性の事ですよ。」
椛(やっぱり、あの暗さでも気づいていたんだな~。
まぁ~、『彼』ならやはり、動作もないことなのか、、、。)
椛「安室さんこそ、CHANELのブロンドお姉さんと
『2人だけの秘密』、
沢山ありそうですね。」
先ほどまでの、朗らかな雰囲気から一転、車内の空気が少しづつ張りつめていく。
胸の中に、ドロドロと渦巻く何かを感じる。
『少し意地悪な言い方をしてしまったかも』
と少し後悔するが、口にしてしまった以上、もう巻き戻しは出来ない。
安室(やはり椛さんもあの時、こちらに気づいていたのか、、、)
安室「椛さんは、彼女と僕の
『2人だけの秘密』、
知りたいんですか?」
二人の間の空気が、更に張りつめていくことを肌で感じる。