第9章 芝浜離宮恩賜庭園
安室「えぇ、大丈夫ですよ。
椛さんを、送る時間くらいはあります。」
椛「そしたら私、この後ちょっと買い物に行きたいので、途中の通りの駅で構わないので、何処かで降ろしてもらえませんか?」
安室「かまいませんが…。
近くならこのまま行きますよ?」
椛「本屋に行きたいだけなので、駅ならどこでも大丈夫なんです。」
安室「そしたら米花駅でどうですか??
大きな本屋もあるし、帰りも楽ですよね?
僕も同じ方向なので通り道です。」
椛「ありがとうございます。
ではそちらでお願いします♪」
行き先が決まると、車を発進させる。
ここからだと車で20分程だろう。
安室「それにしても、、、
さっきのピッチング、見事でしたよw
ふふふふふっ。」
車を発進させると、そう言って静かに笑い始めた。
どうやら1人で、思い出し笑いをしているようだ。
椛「…静かに1人で思い出し笑いするのやめてください。
流石にちょっと不気味ですよ…」ジト目
そうだった。
彼は隠れ(?)笑い上戸だったことを思い出す。
安室「はははっ!!
不気味とは酷い言いようですねw
それにしてもさっきは…
はははははっ!!」
その彼女の発言が拍車をかけたのか、単に鮮明に思い出したのか、更に笑い始めた。
椛「…そんなに面白いことありました??w」
安室「だって、草履を犯人の顔に投げつけるなんて。
ふふふっ。
想像してませんでしたよw
当たった瞬間、いい音してましたね〜♪
ナイスコントロールでしたw」
そう言って、至極楽しそうに笑いながら運転する安室を、助手席から眺める。