第9章 芝浜離宮恩賜庭園
季節のランチを注文し、料理が来るまで暖かいお茶を頂く。
椛「やはりお茶は、緑茶に限りますね~♪」
安室「そうですね~♪」
お茶を楽しみながらしばらく外の景色を眺める。
暫くするとお重に入った和懐石が運ばれてきた。
安室「これはまた美味しそうですね♪」
椛「最高の環境に最高のお料理ですよ。
今日来てよかったです♪」
安室「そう言って頂けて良かったですよ。」
椛「おかげさまで♪」
向かいに合わせに座る前の彼女に目を向けると、今日の背景にも、運ばれてきた食事にも、本当に良くなじむなと改めて思う。
先ほど夫人も言ってたが、主張が強すぎない着物の柄が、周りを引き立てて、そしてよく背景に馴染んでいる。
安室(まさか、着物が好きな女性だったとはな。
まぁ~、確かに振り返ると、今まで聞いた彼女の話の流れから、予想できる事ではあったが、、、)
自身の今日の服装にふと目を配る。
安室(そうだよな、日本庭園に足を運ぶ時は、やはり日本の着物で先人たちに敬意を示すべきだよな。
次の機会は俺も必ずそうしよう!)
一人心の中で新たな決意を固める安室であった。