第9章 芝浜離宮恩賜庭園
安室「椛さん、良ければ僕が着物を着る時は、椛さんが見立てて頂けないですか?」
椛「えっ??
そんな重要任務、私が引き受けて良いのですか??」
安室「えぇ、もちろんです。」
椛「そしたら〜、最初はわざわざ購入しなくても、レンタルとかで、自身の好みも確認しながら着用したら良いと思いますよ。
そして本当に『欲しい!!』と思った反物に出会えたら、自分用に仕立ててみたらどうですか?
着物は一生物ですから。
死ぬまでずっと着れますよ。」
安室「分かりました。
椛先生の言うとおりにしましょう♪」
椛「私は着物は先生じゃ無いですよw」
安室「まぁ、良いじゃないですか。
そーゆー事にしましょう♪」
そう言って隣を歩く彼はなんだかとても楽しそうだ。
椛(まぁ、、、楽しそうだからいいか♪)
安室「所で…
先程の言葉ですが、
椛さんは僕のことを、『友人』として認識してるのですね。」
先ほどまでの彼の声色と、若干トーンが下がった気がする。
椛「変に否定しても、不自然に思われると思って、そう言ったのですが、、、
もし気分を害させてしまっていたら、ごめんなさい。」
安室「いえ、そう言った意味で言ったのではありません。」
椛「??」
彼の質問の意図が読めない。
いつも、歩く歩幅を合わせてくれているであろう、彼の足がゆっくり止まる。
お互い立ち止まり、目があう。