第9章 芝浜離宮恩賜庭園
2人並んで景色を眺めながら、今回の目当てのバラが植えてあるエリアに、取り止めの無い話をしながら向かい歩く。
椛「安室さんって薔薇の花束とか持ってたら、凄い様になりそうですよね♪」
安室「えっw
そうですか?
初めて言われましたよw」
椛「そうですか。絶対似合うと思いますよ。
それに薔薇の花の扱い、慣れてそうですもん♪」
安室「どーゆー事ですかそれはw」
椛「ポアロでコーヒー入れる姿も素敵ですけど、お花屋さんとかも似合いそうですよね♪
安室さんが定員さんで花束とか作ってたら凄い売れそうです。
そしたらお店は、店員さんが作業してる様子が外から見える様に、オープン系の作りの店舗がいいですね♪」
安室「ふっ。
今日の椛さんは中々饒舌ですね♪」
椛(確かに。そう言われてみれば、、、。)
庭園が持つ穏やかな雰囲気に癒されて、素がいつもより出ているのかもしれない。
と言っても、普段から何かキャラ作りをしているわけではないが、、、。
暫く歩くとお目当てのバラ園が遠くに見えてきた。
近づくにつれて薔薇の香りが強くなって来る。
安室「これは…
想像以上に見事なバラ園ですね。」
椛「えぇ、本当に…。」
そこには『日本庭園の一角』なんて言えない程の、見事な景色が広がっていた。
50メートルは裕にありそうな、満開の薔薇が咲き誇る薔薇のアーチ。
ヨーロッパのお城の庭園の雰囲気を思わせるような、密に植えられた薔薇の株が、色とりどりに見事に咲き誇っていた。