第8章 裏の理事官
その後、スケジュール等、今後の流れの説明を受け
黒田「では、最後にまとめるが、
今回、椛さんに依頼する内容は『安室透』の監視。
細かい事も何でも良い。
とにかく可能な限り報告に上げていく事。
特に『安室透』としての交友関係を洗ってくれ。
あと、日常の小さな事件、関わってる事件も可能な限りで構わない、こちらに上げてくれ。
もし何かあったり、判断に迷ったりする事があったら、どんなに些細な事でも24時間いつ連絡してきてもいい。」
椛「はい、承知しました。」
黒田「あと、、、
これは本来頼むつもりが無かった事だが…。」
そう言って黒田は顎に手を当てて言い淀む。
椛「??
何でしょう?
とりあえずここまできたら、可能か不可能かは別として、聞かせてください。」
黒田「…
もし、何か降谷の力になれる事があったら、協力してやって欲しい。
優秀だからこそ1人で全て抱え込む癖がある。
それがもちろん悪いことでは無いし、アイツの立ち位置を考えると当然の事ではあるが…。」
椛「分かりました。
『優秀なその方』に対して、私に出来る事があるかは分かりませんが…
と言うか私に出来る事はあまり無さそうな気がしますが…
出来る限り力になれる様、努力します。」
そう言って彼女は何度かうなづいて、黒田を真っ直ぐ見つめた。