第8章 裏の理事官
部屋に入り、ソファーに腰掛ける。
なんとなく、扉の雰囲気から会議室みたいな室内を想像していたが、どちらかと言うと簡易的な応接室の様な作りだ。
すると、外からドアをノックする音が聞こえる。
黒田はドアを少しだけ開けると、ノートパソコンと、茶封筒、そしてお重箱ぐらいのサイズの黒い箱を受けとり、彼女が座るL字型ソファーの片側に腰掛けた。
座った黒田が、ノートパソコンを広げて彼女に見えるよう置く向きを変える。
黒田「これが今回、椛さんに監視をお願いするうちの『潜入捜査官』だ。」
そう言われて画面に目を向ける。
画面に映る人物を確認すると、彼女は驚きの声をあげた。
椛「えっ?
男性ですか?」
黒田「??
そうだが?」
椛「対象の『捜査官』の方は、女性の方かと思ってました…。
なんとなく。
勝手にですが。」
黒田「何か問題はあるか??」
椛「いえ、そうゆうわけでは無いですけど、、、。」
パソコン画面には、警察手帳用の写真だろうか。
ブルーの背景に警察官の制服を身にまとう男性の姿。
褐色の肌色に、帽子から除く髪色は明るくブロンド?
どちらかと言えばベージュ系なのか?