第44章 G線上のアリア
椛(この表情を見れるのも、知っているのも私だけだろうな…)
そっと彼の額にキスを落とす。
そしてこめかみ、目尻と、順に唇を落としていき、最後、唇まで辿り着いた。
触れた唇はそれぞれ一瞬で…
それでも、『離さない』という感情が伝わるには十分だった。
最後に唇がそっと離れると、まだ息遣いを感じる距離のまま、話しかける。
椛「ねぇ、零?」
降谷「ん?」
椛「私も、ヒロ君のギター弾いてみたいな…」
降谷「あぁ、いいよ。」
抱きしめる腕を一度解くと、そのまま降谷の足の間に腰を下ろし、彼を背もたれにして座る。
ギターを手に持つと、前に抱えた。
椛「持ち方?
構え方教えて?」
降谷「うん…」
椛の背後から包み込む様に腕を前に伸ばすと、手を添えて正しい位置に腕を配置する。
椛「おぉ…
なんかぽくなってきてる…」
降谷「はははっ! そうだなw
…弦弾いてみて?」
一先ず弦は押さえずに、1番低い音から一本づつ順に弾いてみる。
♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪
椛「おぉ〜! 出た!
ミラレソシミなんだね!
思っていたより音域広い!」
降谷「そうか、絶対音感…
そりゃそうかw」
椛「次は音階?
ドレミファソラシドかな?
いや、フルでミファソラシドレミの方が良いのか?」
降谷「そしたミファソラ〜の方から行こうか?」