第44章 G線上のアリア
安室「普段は『安室透』として借りてる、米花町の方の家に帰る事が多いけど…
今日はそっちじゃない方に帰るよ。
少し離れてて、ここから30分ぐらいの所にあるんだ。
あまり帰らないから、米花町の家より更に物は少ないけど…
椛に今日、見せたい物があるのは、そっちの家の方なんだ。」
椛「見せたい物?
嬉しいけど…
『俺の家』って…
それこそ企業秘密なんじゃないの?」
前回に引き続き、『企業秘密』と言う単語が出てきて、笑みが溢れる安室。
安室「企業秘密ってw
まぁ、確かに…
ただの賃貸だけど、その場所を知ってるのは俺以外は風見と管理官だけだ。
この間も言ったけど…
椛ならもちろん、来てもらって構わない。」
椛(零…)
高速のネオンが車内を照らす。
運転席に座る彼の横顔は、その光に照らされ…
そして何だか、嬉しそうに微笑んでいるように見えた。
少し郊外まで暫く走ると、車はとある低層マンションの地下駐車場に入っていく。
都心部では無いにしろ、普通のマンションとはセキュリティの高さが違う事が、駐車場からもよく分かった。
幾つかのオートロックを抜けエレベーターを降りると、とある部屋の前で足を止める。
鍵を開けて扉を開くと…
降谷「どうぞ?」
椛「お邪魔します。」
中に入ると、品の良い作りの室内に、確かに生活感があまりないリビングが広がっていた。
椛「綺麗だし広いね!
そして本当に物が殆どないのね…」