第44章 G線上のアリア
椛「生ハム作るには、日本は湿度が高いからよっぽど管理しないと、難しいだろうな、と。
鰹の方は何度も燻製しなきゃいけないし、工程が多すぎて、流石に腰が思い…
すっごい手間なのに、市販の本枯れ節、品が良いものでも安すぎるから…
それなら鰹節屋さんにお金落としたいなと思って、買っちゃってます。」
安室「成程…」
椛「けど、いつか鰹節屋さんに見学には行きたいと思ってます♪」
安室「…何だか、椛さんらしいですね。
その鰹節屋さんに行く時は是非、僕も一緒に連れて行って下さい。」
椛「いいですね♪
では一緒に行きましょう。」
未来の約束を取り付けると何だか安心する。
安室はいつも、そんな心地がしていた。
駐車場に戻ってくると2人で車に乗り込む。
シートベルトを絞める前に、運転席から手が伸びてきて顔を寄せられると、唇が重なる。
短いキスが終わると、満足そうに安室はシートに腰を埋めた。
安室「今日は爆発事件は起きずに、真っ直ぐ無事帰れそうですね。」
お店に入る前の会話を覚えていたのだろう。
椛「ふふっ、そうですね♪」
どうやら安室の言う通り、今日は事件に巻き込まれずにこのまま帰宅出来そうだ。
車が発進すると、駐車場を出て帰路に着く。
地下から地上に出ると、行きは時は夕暮れ時だったが、もうすっかり夜の街並みになっていた。