第43章 裏切りの擬装
黒田の様な実力者に褒められる事は、素直に嬉しい。
けど、黒田にもまだ話してなかった事が一点。
頃合いだと思い、素直に打ち明ける。
椛「あぁ~、
筋というか…
実は、自主練でキックボクシングのジムに入会しまして、今、個人的に通っています。
黒田さんとの体術の練習が始まったのと、同時期ぐらいに…」
黒田「…」
黒田は彼女の言葉に、軽くフリーズすると眉毛を少し上げ、少し驚いた表情で彼女を見下ろしていた。
椛「あっ、いや、黒田さんとの練習が物足りないとかそういう事ではなく!
早く体術を取得したいというのと、
もう今の仕事上パソコン作業もあるし、
運動不足になりがちだし、
体も重力に負けて来てた気がしてたので…
せっかくの機会だから、体絞ろうかな~と元々思ってたんですよ!
以前は、定期的にプールに泳ぎに行ってたんですけど、
最近忙しくて行けてないし…
丁度いいかな~と。」
黒田に気を使わせたと思ったのだろう。
椛からフォローの言葉が矢次に飛び出す。
黒田「本当なんというか…」
椛「…黙っててすみません。」
黒田「いや、それは構わんが…」
椛「?」
黒田「クックックックックック…
アハハハハハハ!!」
静かに笑いを噛み締めていた所から、我慢できなくなったのか、黒田は思い切り笑い出した。
男らしく豪快に笑うその姿に、なんだか椛も楽しくなって来て笑みが浮かぶ。