• テキストサイズ

ゼロの協力者 【名探偵コナン】

第42章 ポアロのギタリスト


 
 
 
15分ほど経ち、作業を終えた椛が手を拭きながらリビングに向かう。

降谷は近づいてきた椛の気配に気付くと、ソファに腰を据えたまま、軽く手を差し伸べる。

そして椛は差し出された手を、素直に取った。
 

降谷「仕込み作業おつかれさま。
無事完了かな?」

椛「うん、終わったよ。
待たせてごめんね。」

降谷「椛が謝るような事は何一つない。
それに俺は公安の犬だからな。
『待て』は慣れてる。」



ソファに座る降谷と未だ側に立っている椛。

ゆっくりとした仕草で、椛の手の感触を楽しむように指先で撫ぜる。

そんな繊細な仕草に、触れられているところの感度が、いつもより上がっていく気がした。
 

降谷「さて……次は、
思いっきり抱きしめる番だな。」
 

彼の言葉に、椛は思わず笑みを漏らしながらも、心の中の女が震えるのを感じた。

夜の空気が、二人を包み込み、先ほどの静かな駆け引きが一気に熱い現実に変わる瞬間だった。

彼女の腕を引くと、降谷の胸の中に椛が倒れ込むように引き寄せられる。

腕が再び、彼女の身体を包み込む。

身体と身体が密着する温度と鼓動が、互いの熱を引き出す。

降谷の腕の中にすっぽりと収まる椛。

布越しに感じる彼の鼓動が、
自分の心臓と重なるようにゆっくりと、しかし確実に速さを増していく。

その微かな変化が伝わってきて、
椛の胸にも温かい波が広がった。
 
 
/ 1211ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp