第8章 裏の理事官
椛「何でしょうか?」
そう尋ねると、黒田は懐から何か取り出し、彼女によく見える様に差し出した。
黒田「私は警視庁捜査一課管理官の黒田兵衛です。」
その手元には警察手帳。
手帳に写る写真の顔は今よりちょっと若く見える。
椛「警察の方でしたか。
確かに黒田さんみたいな方が警察官だったら、凄い守ってくれそうで頼り甲斐がありますね♪」
黒田「あまり驚かんのだな…。」
椛「あぁ〜、、、
実は最初から何となくそうかな〜
と思ってましたw」
黒田「ほぉ。何故だね?」
椛「作業してる時、目に入る黒田さんの手元、普通の人とかスポーツマンの方とかともタコが出来てる位置が違うし、、、
何というか落ち着き具合が悟りの境地の雰囲気ですし…
あとは〜…
もう、物凄くざっくり纏めると『女の勘』的な?
感じです、、、。」
そう言って彼女は少し困ったように微笑んだ。
黒田「そうか、、、。
まぁ、それなら話が早い。
こちらから頼んでおいて申し訳ないが、今から話す事は全て他言無用で頼む。」
椛「もちろんです。分かりました。」