第8章 裏の理事官
〜数ヶ月前〜
「先生!!今日もありがとうございました♪」
「ありがとうございます〜!!」
「お疲れ様で〜す!!」
「また次回〜!!」
「椛先生さようなら〜♪」
本日の講座が終わり、荷物をまとめた生徒さん達が順に挨拶をしながら教室から退出していく。
順次退出していく生徒さんの中で1人教室に残ってる方が1名。
椛「黒田さん、どうかされました?
何か探し物ですか?」
1人残る受講生に話しかける彼女。
黒田さんはここ3ヶ月程前から教室に通って頂いてる大柄な男性だ。
周りに対してもとてもよく気を遣ってくれ、面倒見が良く協力的でとても優秀な生徒さんだ。
黒田「椛さん、少し話したい事があるのだが、この後は時間はあるかね?」
椛「??
講座の内容についてですか?」
黒田「いや、折言って話したい事がある。
とても重要な相談だ。」
見た目は強面だが、彼はいつも優しい。
そう言う今の黒田からはいつも講座中の雰囲気とは違い、何かいつもと違うオーラを感じる。
その時は何か直感的に
『きっと物凄く大切な話な気がする。聞いた方がいいな。』
とその時は感じた。