第42章 ポアロのギタリスト
降谷「…俺も料理をする事は、好きな筈なんだけどな…」
椛「?」
降谷「椛が作った料理が食べたくて…
完全に甘えてる…」
椛「…零」
降谷「『胃袋を掴まれる』って、
こういう事を言うんだなという事が、
椛と出会ってよく分かったよ…」
腕を緩めて、再び顔を覗き込まれる。
少し困った様に笑う彼の表情が目の前にあった。
椛「私も零が作った料理が好きよ?
今日、昼間はポアロで私が頂いたんだから、そんなこと言ったら私だって零甘えてる。
だから、夜は私が作っておあいこだよ?」
降谷「椛は俺に、いくら甘えたって良いって言っただろ?
俺は椛を甘やかせたい。」
椛「はいはいw」
最近はもう…
過保護で甘やかしオーラ満載の彼に対して、椛は多少対応に慣れて来たのか…
そのまま降谷の腕を引いてリビングを出る。
廊下を進むと脱衣所の扉を開き、彼の背中を軽く押すと、脱衣所にそっと押し込める。
椛「パン、すぐ焼けるわけじゃないから。
どうぞお風呂ごゆっくり。
今日もお仕事お疲れ様。」
降谷「ははっw
分かった、ありがとう。
ゆっくり浸からせてもらうよ…」
素直にお礼を言った降谷を見送ると、パタンと静かに脱衣所の扉を閉めた。