第42章 ポアロのギタリスト
椛「秀一には高校生の妹さんが居たのね。」
秀一「…何の事だ。」
椛「蘭ちゃん達と同じ、帝丹高校に通ってるのね。」
秀一「…」
素直に認める気はないのだろうか…
黙ってしまった赤井に、椛は構わず言葉を続けた。
椛「秀一が誤魔化すのは自由だけど…
私もう顔見知りになっちゃったし。
大丈夫、ついさっきの話だし、誰にも言ってないし。」
秀一「…何で椛は俺の妹だと思ったんだ?」
椛「思ったと言うか…
秀一って言う名前の歳の離れた兄がいるって、本人が言ってたよ?」
秀一「…そんな珍しい名前じゃないし、名前が同じだけかもしれんだろ?」
椛「ジークンドーが得意って言ってた。
その兄の姿がカッコ良かったから、自分も始めたって。」
秀一「…それも、たまたまかもしれんだろ…」
椛「目が秀一と同じだったもん。
その特徴的な目元と瞳が。
世良真純ちゃん。」
椛の口から世良真純の名前を聞いて、一瞬ピタリと動きが止まる。
そんな姿を彼女は見逃すはずもなく…
そして赤井は赤井で、流石に隠しきれないと観念したのか、
ため息を吐くと、入れた紅茶を持って、椛が座るソファーへ移動してきた。
秀一「…椛に、隠し事をすることは難しいな。」
椛「今回は隠すも何も、世良真純ちゃん本人が言ってたことだし…」