第7章 緋色の友情
とある交差点で赤信号に止まる。
ふと、対向車線に同じく赤信号で停車する赤い車が目に付く。
その車の助手席に見覚えのある人物。
バーボン(、、、椛さん??)
街灯があると言ってもこの暗がり、この距離ではハッキリと確証は得られない。
青信号に変わり車を発進させる。
ベルモットの会話を続けながら、すれ違い様に目を向けると…
やはりそこには1週間ほど前に会っていた彼女の姿が目に入った。
彼女の隣に座る運転席には見知らぬ男性の姿。
一瞬だったが、2人は楽しく談笑していたように見えた。
ベルモット「、、、ね。
あなたもそう思わない?バーボン?」
バーボン「えぇ、そうですね。」
ベルモットとの会話に相槌を打つが、今しがた見た光景に、胸にモヤっとしたものが広がる事を感じる。
バーボン(今、考えても何も答えは出ない。
一先ず、組織の方に集中する。
先ほどの事は今夜の事が終わってからでいい。)
そう自身に言い聞かせ、白い車は夜の闇に消えて行った。