第7章 緋色の友情
ミッドタウン杯戸爆発事件から5日経った金曜日の夜。
夜道を走る白のRX-7。
ポアロが暫くまだ休業のため、今の内に片付けておきたい案件を前倒しで処理している日々が続いていた。
昼間は当庁し、夜は組織の方で動く。
(なんだか、今週は平日があっという間に過ぎてしまったな…)
そんな事を考えながら運転していると、助手席に座る人物が声を発する。
ベルモット「こう連日連日夜が遅いと、肌の調子が悪くなってしまうわ。
昼間に動ける任務を振ってくれないかしら本当。
と言っても、組織の彼らにはこんな女心は通じないでしょうね〜
…
ねぇ、バーボン?」
そう至極気だるそうに運転席に座る彼に話しかけた。
バーボン「まぁ、確かにそうですが。
夜の方が動きやすい事は確かですし。
それも今日で終わります。」
今夜は、、、
これから今後、組織の取引相手になるかもしれないロシア系の組織の本社に潜入し、メインコンピューターからとある情報を拝借しに行く。
ここ数日、その潜入の仕込みと、下調べに2人は連日時間を取られていた。
ベルモット「今回の件が終わったら、私は暫くオフにするわ。
今夜もヘマしないで頂戴よ。バーボン。」
バーボン「誰に向かって言ってるのですか。
ヘマなんてあり得ませんよ。」
そう軽口をたたきながら、夜の通りを目的の場所へと向かい車を走らせる。
大通りとはいえ、もう車の通りは大分少ない。