第40章 立夏の約束事
一連のやり取りを側で見ていた2人が、声をかける。
鈴木「結城様、こういう時はご主人に甘えて良いと思いますよ。」
椛「鈴木さん…」
石垣「そういうきっぷの良い結城様も、素敵だと思いますけどね。
ここで断られたら、男の顔が立ちませんからね。
立ててさしあげるのも、時には必要ですよ。」
椛「石垣さん…」
完全に蚊帳の外に出されてしまった椛は少し、困った表情をしているが…
安室「そういう事です。
こう言う時の年長者の方々の意見は、聞いた方がいいですよ♪」
安室の言葉に鈴木も石垣も、柔らかく頷いている。
そんな様子を見せられてはもう、引くしかないと思い…
椛「…では、お言葉に甘えて。
安室さんありがとうございます。」
安室「良かった…
仕立て上がりが楽しみですね♪」
その後、言葉の通り伝票は採寸が終わったタイミングで安室に渡されて、スマートに会計を済ませる。
鈴木「本当素敵なご主人ですね…
まだまだお若いのに…
これからが楽しみですね♪」コソコソ
椛「本当ね…
度々驚かされます。」
鈴木「ご主人は、なんのお仕事されていらっしゃるんですか?
差し支えなければで良いですが。」
椛「…私立探偵をしてますよ。」
鈴木「あらぁ!
探偵さんでしたか!
通りで賢そうなお顔です事。」
安室「何かお困りの事があればいつでも、ご相談下さいね♪」
鈴木「まぁっ!
ありがとうございます!
その時は是非、ご相談させて頂きますねっ♪」
椛「あはは…」