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ゼロの協力者 【名探偵コナン】

第39章 嘘つきと正義



身体のバランスを取りきれずに少しふらつくと、腰に腕を回されてギュッとしっかりと抱き寄せられる。

直ぐ横にあるシューズクローゼットの扉の前に、トンと椛は背中が当たると、壁に縫い付けられる様に、逃げ場が無くなった。
 

未だ玄関先で靴も脱がずに、グイグイとキスを攻めてくる彼の様子に、椛の理性も確実に溶かされ始める。

行き場を失った腕を彼の首に絡めて、せがむ様に抱きついた。
 

それを感じた彼がさらに深く食い込み、息を奪うほどの熱が、二人の隙間を焼き尽くした。

彼の熱い吐息が、頬を焦がすようにキスの合間に掠め触れる。

唇が擦れ合うたび、わずかな水音が空気を震わせ、それはお互いの耳を陵辱する材料にしかならない。
 

フワフワと浮き足立つ脳内で、彼が靴を脱ぐ音が耳に入る。

重なる唇がフッと一度離れると、降谷はその場に跪き、彼女の靴を脱がせようと細い足首に手を伸ばす。

触れる彼の指先は熱を帯び、その感触に、彼女の肩がびくりと震える。
 

降谷の手元でカチリと小さな音を立てて、ヒールのストラップが外される。

長い指が甲をなぞりながら、ゆっくりと靴を抜き取った。

まるで彼女のすべてを預かるような仕草に、胸の奥が痺れるほど熱くなる。

両脚の靴を脱がせると、彼の手は足首から辿るようにふくらはぎに添えられる。

彼の熱く大きな手も、ヒールのストラップを外した丁寧な所作も、全てが彼女の熱を煽る。
 

見下ろしている彼女の瞳に視線を重ねると、ふくらはぎに添えていた手を膝裏に移動させ、軽く持ち上げる。

跪いて立てていた自身の足の上に、彼女の足を乗せる。

そして開いた内膝に、口付けを落とした。
 
 
 
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