第7章 緋色の友情
〜今から数ヶ月前〜
初回のレッスンが終わり、帰路に着く彼女を玄関先で見送る。
今日はこの後キャメルとジョディがここ『工藤邸』に来ることになっていた。
沖矢昴の姿を解き、ライフルのチェックをしながら2人を待つ。
するとインターフォンが鳴った。
赤井(予定時間より少し早いな。)
インターフォンの液晶を確認すると、先ほどまでここにいた彼女が立っていた。
どうやら忘れ物に気づき、急ぎ戻って来たようだ。
赤井(沖矢昴はもう解いてしまったが、、、
まあ、仕方がない。
大丈夫だろう。
うまくごまかすか。)
玄関を開けると、思っていた人物と違った人間が出てきた為か、すこし驚いた表情の彼女が目に入る。
椛「あれ?? 昴さんいますか?」
赤井「いや、今さっき出かけて行った。
忘れ物を取りに来たのだろう?」
そう言って彼女を招き入れ共にキッチンに向かう。
どうやらお目当ての物は見つかったようだ。
椛「ご迷惑をおかけしてすみません。」
赤井「いや、大したことじゃない。沖矢にも後で伝えておく。」
そう言って彼女を見送ろうとすると、
椛「あなたが、、、『昴さん』ですよね?」
赤井「!?」
彼女の言葉に踏み出していた足が一瞬止まる。