第39章 嘘つきと正義
椛(い〜よっし!!
終わったぁ!!)
無事、目標の所までパソコン作業が完了すると、肩の力を抜いて軽く息を吐き出す。
力が入って固まってしまった首を回して、腕を伸ばすと、カウンター内で洗い物をして居た安室がその様子に気づく。
安室「椛さん、お疲れ様です。
お仕事完了ですか?」
椛「えぇ、お陰様で。
全集中で終わりました。」
安室「ははっ!
それは良かったですね♪」
時間を確認すると閉店10分前だった。
振り返り、店内の様子を確認すると、来店した時は埋まって居た客席も、半分に減っており、そして残ってる客たちもそろそろ時間だと、退出の準備をしている様だった。
先に会計を終わらせようと、チェックのお願いをすると、梓がレジを対応してくれる。
支払いが終わると、次に梓に会った時に話そうと思っていた事を伝えようと、口を開いた。
椛「梓さん。
安室さんから手紙受け取りました。
預かって頂き、ありがとうございました。」
その言葉に一瞬で、何のことを言っているのかすぐ思い出したのか、『ああっ!!』と声を上げる。
梓「いえいえ、そんな!!
わたしはただ預かって、安室さんに渡しただけですから!!
それよりビックリしましたよ!!
いつの間に椛さんのファンになってたんですか!?
あの女子高生2人組!!
何があったんです!?
安室さんに聞いてもはぐらかされて、教えてくれないんですよぉ〜!!
秘密だなんてずるいですよぉ〜!
私にも教えてください〜!」