第38章 緋色の実情
翌朝
6時少し前に起きて顔を洗い、洗面台で軽く化粧をしていると扉のノックが鳴った。
椛「はい~♪」
洗面台からそのまま返事をする。
室内に入ってくるのかと思っていたが、どうやらまだ支度中だと思い気を使ったのか…
赤井「下で待っている。」
扉は開けずに一言だけ要件を言って、廊下を去っていく足音がした。
支度が終わり、一晩お世話になった部屋を出て、リビングへ向かうと、ソファでくつろぎ朝からコーヒーを飲んでる2人の姿。
椛「おはようございます!」
優作「椛さん、おはよう♪」
赤井「時間通りだな。」
優作は新聞を広げコーヒーを嗜み、赤井は沖矢昴に既に化けた状態で、くつろいでいた。
椛「優作さん、お部屋貸していただきありがとうございました。」
優作「いやいや。ちゃんと休めましたかな?」
椛「えぇ、お陰様で。
ありがとうございます。」
優作「なら良かった。」
椛「優作さんも朝早いんですね。
そのままお暇するのも忍びなかったので、ご挨拶出来て良かったです。」
優作「私は、これから有希子を空港に迎えに行くからね。」
椛「えっ!?
空港まで迎えに!?
良い旦那すぎる…」
優作「あははははっ!!」
優作と言葉を交わしていると、赤井は立ち上がって、椛に視線を向ける。
赤井「準備が出来たなら行くぞ。
今日もこれから仕事なんだろ?」
その言葉に、再度優作に御礼を言うと、2人は工藤邸を後にした。