第5章 謝必安&范無咎
「謝必安。君は性的な事に興味は無いかい?」
立ち上がって問いかけてみる。
『…ん〜…』
謝必安が困り顔でにこりと笑って誤魔化そうとする。当たり前すぎる反応だ。
「もしも興味がわいたら私に話しかけてみてよ」
『わいたら、ね』
遠回しに、ハッキリと断られているのだろう。范無咎一途というわけか……?
「ここに法律は存在しないよね?」
私がそう問うと、謝必安は悩んでから言った。
『まぁ、こんなアホみたいなゲームが開催されているような空間に法律が存在したら大変なことになりますよね』
「じゃあ、こんな事をしても罰せられはしないわけだ」
謝必安の股間に手を伸ばし、つつく。
当の謝必安本人は、抵抗する訳でもなく嫌そうな顔を見せる訳でも無く、微笑んだまま私を見ていた。
「抵抗しないのかい?」
『別に、嫌になれば貴女程度押し退けられますし』
今この状況は別に嫌ではないのか。
「こんな事をされても?」
彼のズボンを半分脱がせる。通常時でも十分大きいが、欠片も勃っていない。
やはり范無咎一筋か……?女の私ではたたないとか……。
むむむと顔を顰めると、謝必安のものが少し勃った。
何に興奮したんだ?
「……」
謝必安の様子を伺った後、それを口に含んでみる。
『っ』
驚いたように腰を引く謝必安。無視をしてそのまましゃぶり続ける。
『こら』
両脇に手を入れられ、持ち上げられてしまった。
謝必安のものを見てみると、ちゃんと勃っている。
「君も興奮したんじゃないのかい?」
『……ふふ』
こいつは、笑顔で何でも済むと思っているのか。私はそんなのでは納得しない。
「興味、多少はわいてきただろう?」
『多少はね』
認めた!!
「ふふん」
謝必安は私を降ろし、ズボンを上げた。
『……今夜、私の部屋に来て下さい。良いですね?』
……?謝必安はたしか…
「范無咎と相部屋ではなかったかい?」
彼の合意は要らないのか?
『無咎の事は気にしなくていいですよ。そうですね…7時半頃来てください』
そう言い残して謝必安は行ってしまった。
流石に巻き込まれる范無咎が可哀想な気もしてきたが、それよりもあの謝必安と出来るという期待感に引っ張られてしまった。
夜が楽しみだ。