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【第五人格】快楽至上主義

第4章 リッパー 〜睡眠姦〜


この日。
私はナイチンゲールに試合をサボりすぎだと説教され、重い腰を上げて試合へ参加していた。

「おや、今回の相手はジャックかい。まぁ私にかかれば楽勝かな」

私のスキルは3秒間移動速度17%アップ、その間は足跡が残らないというものなので、存在感が溜まったジャックとは多少相性が悪い。

しかし今回の編成はパトリシア、ナワーブ、私、ルカだ。

粘着、救助、チェイス、解読が揃ってしまえばこちらのものだろう。

マップも私が好きな軍需工場だ。

<ハンターが近くにいる!>

ルカのチャットに、全員の気が引き締まる。最初にルカを見つけるのは随分と運がいい。

解読を50%程まで進めた時、薄い心音がしてきた。この付近でチェイスをしたいらしい。

<注意!ハンターが目標を変えた!>

ルカがそうチャットをするが、一向に心音が収まる気配が無い。

次は私がチェイスのようだ。幸いまだ存在感は溜まっていない。

「かかってきなジャック!」

<ハンターが近くにいる!>

その後ナワーブを巻き込みつつ、なんやかんやで2回救助を挟んでもらって4人通電した。

<ゲートが開いた!>
<早く逃げて!>

3人が脱出したのを確認して安心したのも束の間、ジャックの鋭い爪が視界に入り、そのままダウンした。

『チッ、他の3人には逃げられてしまいましたか…』

「ハ、残念だったね」

『まぁ、私の今回の目的は貴女だけなのでいいですが』

ジャックはそう言うと私の服の胸元を鋭い爪で裂いてきた。

「……」

予想外過ぎる出来事に、私は普段の自分の行動を忘れ、軽蔑の目を向けてしまった。

『何ですか、その目は』

ジャックの爪が頬を撫でると、頬に一筋の傷が出来、そこから血が滲み出してきた。

「乙女の顔になんて事を…」

『これは失礼』

彼の大きな身体が私に覆い被さってきた。

こんな事になるとは予想もしてなければ、彼の事をそんな目で見たことも無いので困惑が勝ってしまった。

「辞めてくれ」

押し退けようとするが、相手はハンター。もちろんどかせるはずが無い。

『失礼しますね』
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