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【第五人格】快楽至上主義

第3章 ナワーブ・サベダー


…24時間後…

「はっ!?」

物凄い時間寝ているという感覚と頭痛の酷さで目を覚ますと、そこには見知らぬ天井があった。

「うわぁ、これ絶対また酒でやらかした……次はどんな事やらかしたんだろう……」

『俺の服にゲロかけたあと倒れて24時間寝込んでた』

声の方に目をやると、そこにはナワーブがいた。ならこの部屋はナワーブの部屋だろう。

「すまないね、ナワーブ…服をダメにしてしまって」

『んや、洗ったら綺麗になったしいいよ』

そういえば、ずっとチェシャ服を着たナワーブばかり見ていたから、初期?衣装を見るのは数ヶ月ぶりかもしれない。

「ナワーブ、その服、もしかして私がゲロかけたせい……?」

『…?あぁ、別に、私服だけど』

「ん?」

ナワーブは数ヶ月くらいずっとチェシャ服を着てたのに、私服は初期衣装?

じゃあ私やエミリーやエマみたいにずっと初期衣装を着ていれば良いのに、どうしてチェシャ服を着てたんだろう?面倒くさくないのか?

「ナワーブはなんでずっとチェシャ服着てたの?」

そう聞くと、ナワーブはぽかんとした後ため息をついた。

「え、何」

『お前が、あの服好きだからずっと着てって言うから着てたのに、忘れてたのかよ…』

確かになんかそんなことを言った記憶がある。成人男性がケモ耳を付けている姿に激萌えしてたからだった気が……。

思い出したら申し訳なさが出てきて項垂れていると、ナワーブがため息をついて頭を撫でてきた。

『なんか、少しの間しか関わってないけど、お前ってそういう奴だよなぁ』

「失礼な!今回はたまたま忘れていただけだよ!今もまだ好きなままだからこれからも着続けてくれて構わないよ?」

『へーへー』

適当に返事をしながら水を差し出してくるナワーブ。

それを受け取り、一気に飲み干す。さり気ない気遣いが出来る彼は中々魅力的な男性ではあると思う。

案外良いんじゃないか?

『なんか良からぬ事考えてないか?』

「お、よく分かったね」

ナワーブが身を守るように自分を抱くが、寝起きの私にそんな気は無い。

「心配しなくていいよ。また別の日に、ね」

『いや心配だろ』

「ふふ。介抱ありがとうね」

若干困惑気味に言うナワーブを置いて部屋を出る。

さて、ヤると決めたらどうするか考えてしまおうか。
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