第2章 イソップ・カール 〜監禁〜
風呂場に連れてこられた後、全ての服を剥がれそのまま一緒に身体を洗う事になった。
『さんの身体……凄く、魅力的ですね』
「お褒めの言葉ありがとう」
胸を洗われながら言われても反応に困るだけだ。どうせなら指で犯しながら言って欲しい。
『さんは何でそんなに快楽に取り憑かれてるんですか?』
私にとって快楽は生きる意味だ。金の浪費も性的な快楽も薬物で得られる快楽も、全て幸せな事に変わりは無い。
その中で1番お手軽で1番気持ちいいのが性的な快楽だっただけだ。
「嫌な事を忘れられて尚且つ気持ち良ければそれでいいんだよ」
『そうですか』
ちょっとカッコ付けて言ってみたが特に響かなかったようだ。
「イソップこそ何であんなにビビり倒してたのにいきなりノリノリになったんだい?」
少し考えたような顔をして、結局イソップの口から出たのは
『気持ち良かったから』
の一言だった。
その後、風呂を上がってイソップに髪を乾かして貰っている時。
『僕、あんな場所触ったこと無かったんです。汚いし
、触ったらダメな気がして』
いきなり語り出してきた。
「うん」
ひとまず相槌を打っておく。
『さんが触ってくれなきゃ、僕はあんな気持ちいい事一生知らなかったと思います』
「はは、一生は言い過ぎじゃないかな」
少し茶化してみるが、イソップは本気だったのか髪の毛をギュッと握り締めてきた。
『さんは、本当にいつも変だ。毎回馬鹿な事をし出すし、人様に迷惑はかけるし』
「耳が痛いね」
『でも、さんは僕に毎回知らない事を教えてくれる』
その瞬間、イソップがドライヤーを投げて腕を強く掴んできた。
『さんは、ずっと僕だけのものでいい……そうすれば、馬鹿なことも、迷惑なことも、僕以外の人間とあんな事をする事も無くなる』
「イソップ、どうした?」
『貴女をここから逃げられないようにします』
イソップはそう言って、麻縄で私をキツく縛り上げた。
「はは、拘束プレイかい?一向に構わないよ」
『そこでバカな事言ってて下さい。もう夜なので僕は寝ますよ』
「さっきまで寝てたのに?」
『明日は試合があるんですよ。さんも寝てて下さい』
そう言って、イソップは電気を消して眠ってしまった。