第2章 イソップ・カール 〜監禁〜
……。日光が眩しい。人の視線を感じる。怖い。
ビクビクしながら歩いていたら、元気そうな声がいきなり耳に飛び込んできた。
「イソップ君じゃないか。こんな時間に外に出てくるなんて珍しいね?」
彼女は。関わりは無いけど、何か変な人なのだけは知っている。
気持ちよくなるために荘園に来たとか言っていた。
そんな下らない理由でここに来るのも、それを隠さず当たり前のように言うのも色々おかしいと言うことで皆から少し距離を置かれている存在だ。
最近は占い師のイライさんと距離を縮めたようだけれど……。
イライさん、無事だといいな。
「ん?無視かい?」
足音も無しに、いつの間にか隣に来ている。
『ひぃぃっ』
驚きのあまりに腰を抜かして座り込んでしまった。
「おや…大丈夫かい?驚かせてすまないね」
差し伸べられた手を取らずに、直ぐに逃げ出した。
関わってもロクな事が無さそうだ。
「……♪」