第13章 六道骸
「そんな!雲雀さん!」
「やめてーーー!!!!」
「「!?」」
閉じ込められていたはずの永茉が、空間の亀裂を破って現れた。
「永茉さん!!」
「雲雀くん!!」
倒れたかと思われた雲雀はフェイクであり、永茉に気を取られた骸は避けることができずトンファーでお腹に一撃を入れられてしまった。
「おや、、」
攻撃をされると思っていなかった骸は攻撃を喰らったことにより口から血が垂れてきた。
「へへ、甘かったな。シャマルからこいつを預かって来たのさ。」
獄寺は袋を取り出した。
「サクラクラ病の処方箋だ。」
「それじゃあ!」
「コホッ、、永茉、、なぜ、、、」
「私にも何が何だか、、」
雲雀は永茉を隠すように骸と永茉の間に立った。
「雲雀くん、、?」
「下がってて、怪我するよ。」
「何言ってんの!?雲雀くんだって怪我してるのに!」
「そうですよ。貴方こそ下がりなさい、永茉は私のです。」
「うるさいよ。まだ決着はついてない。」
雲雀は怪我をしていると思えないスピードで骸との距離を縮め、連続でトンファーで攻撃をした。
ドガっ!
バキっ!
「カハッ、、!」
骸が持っていたトライデントは弾かれてしまい、とうとう血を吐き倒れてしまった。
「すごい、、」
「っていうか、これって、、」
「チッ、美味しいとこ全部持って来やがって、、」
「ついにやったな。」
そうだ、骸が倒れたということは、戦いが終わったということだ。
「お、終わった!これで、うちに帰れるんだ、、!!」
「雲雀くん!!」
永茉はフラフラしている雲雀に駆け寄った。
「雪月、永茉、、」
「雲雀くん、、無茶して、、」
「こんなの、かすり傷だよ。」
「そんなわけないでしょ。帰ってちゃんと手当しないと。」
「、、うる、さいよ」
段々声が小さくなっていき、限界だったのか雲雀はとうとう倒れてしまった。
「雲雀くん!!」
「大丈夫ですか!雲雀さん!!」
永茉は間一発で雲雀を倒れないように受け止め、ゆっくり床に寝かせた。