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箱庭世界の推しと私[kstr]

第6章 学校生活


 登校は、見慣れない車やちょっと可愛らしい信号機を渡ってカシタローさんと並んで歩いた。本当はゲーム上、双子のアバターたちは手を繋いで登校するのだが、とてもじゃないが恐れ多いと丁重にお断り、並んで歩くだけとなったのだ。
 それでも嫌な顔一つしないカシタローさんに性格もイケメンか? とも思ったが、いいや、それはただのゲーム上での仕様だったりして、と急に冷めたりして私の感情はめちゃくちゃだった。
 学校は、普通どころかめちゃくちゃいいところだった。クラスメイトや友達はみんな可愛いし優しいし。意地悪な人もいなければ、難しい問題が宿題になることもない。私は楽しく学校生活を送りながら、この世界のことを少しづつ学んだ。といっても、この世界には学校と公園と自宅以外は何も設置していないので、お金の計算をしても仕方がないのだが。そういえば、ガチャのお店は最初の設定の時からあったはずだが、どこにあるのだろう。
「一緒に帰ろう、ユメ」
「うん!」
 授業は普通に終わり、カシタローさんと下校しようとした時、そこに貼り出されていたポスターに目が止まる。ポスターには可愛らしい絵柄と文字でこんなことが書かれていた。

明日からお引っ越しイベント開催!

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