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箱庭世界の推しと私[kstr]

第13章 告白


「ただいま」
 自宅に戻ってくると、カシタローさんは可愛らしいハタキを持って部屋の掃除をしていたところだった。……確かに、ゲーム上ではそういう仕様だったな。
「おかえり、ユメ」
 カシタローさんはにこやかに出迎えてくれて、ハタキを仕舞い、お茶を持ってきてくれた。これもキセカエンの仕様。カシタローさんじゃなくても、どんな格好をさせても、アバターである限りはそうしてくれるのだ。
「お茶だよ、ユメ」
「ありがとう」
 私は丸いテーブルの上に出されたお茶を前に座った。床に敷いてある狐面模様の絨毯も、私が過去のお引っ越しイベントで交換して手に入れたものである。
「話したいことがあるの」
 お茶を一口飲んで、私は切り出した。カシタローさんはなんだいと、テーブルを挟んで向かいに座った。
「私、こことは違う世界から来たの」
 しばらくの沈黙。カシタローさんが狐面の奥で、瞬きをした。
 それから、言われたのは。
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