第11章 猫執事とロノのスープ
ベリアン「猫さんの事情は分かりましたが。。。これからどうしましょうか? この屋敷で動物を飼うことはできませんし。。。」
ルカス「じゃあ、屋敷から追い出すのかい?」
ベリアン「それは少し、可哀想な気がしますね。。。」
困ったように話すベリアンに、黒猫さんが声を張り上げる。
謎の猫「ぼ、僕をここで執事として雇って下さい!!」
その言葉を聞いて、驚き声をあげたのはロノだった。
ロノ「はぁ? 突然何を言い出してるんだ、この猫!」
フルーレも困惑した表情で、黒猫さんに話しかけていた。
フルーレ「結構大胆な猫だね、キミ。」
謎の猫「ここを追い出されても、行く所もないですし。。。飼うのがダメなら、ここで働かせて欲しいです!」
焦ったようにそう声を上げる黒猫さん。
ロノ「いや、猫が執事って聞いた事ねぇぞ。。。」
(うん、猫が執事は聞いた事がないね。。)
ルカス「でも、猫ちゃんが執事って面白くない? 私は賛成だけどなぁ~。」
フルーレ「本気ですか、ルカスさん。」
半ば諦めながら、ルカスに聞くフルーレだった。
ルカス「猫ちゃん、あなた何か特技とかありますか?」
謎の猫「掃除、洗濯、お料理、お裁縫まで。。。やった事はないですけど、頑張ります!」
ロノ「いや、やった事ないんかい!!」
(笑っちゃダメだけど。。。笑いそう。。。)
ルカス「なぁ、ベリアン、どうかな? この不思議な猫ちゃん、執事として雇ってみない?」
ルカスは、楽しそうにそう告げたのだった。
フルーレ「ルカスさん。。完全に楽しんでますね。。。」
もうこうなったら、諦めるしかないっていう表情のフルーレだった。
ベリアン「では、ここは。りあな様に決めてもらいましょう。」
(べ、ベリアン?)
ベリアンの方を見ると、申し訳なさそうにしながらも「どうしましょうか」と目が訴えてるのが嫌でもわかった。
ルカス「そうだね。りあな様が決めた事なら、みんな、納得するだろうし。」
(ルカスまで。。。この人絶対ドSだ。。)
りあなが何を想像したのかルカスには聞こえてなかったが、気になり声をかけるのであった。