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青い監獄のサッカー嫌い【ブルーロック】

第2章 第一選考


すると凪は私の時とは違って御影の言うことはすんなりと聞いてどいてくれた。
重さが無くなった事により息がしやすくなり、圧迫感も無くなって楽。


『うう……重かった』

「で、真琴はなんでここに居たんだよ」

『今、一次選考してる子達に渡すためのスポドリ作りに行く前に、ちゃんと凪がトレーニングしてるかと思って』

「んで、寝てないか確認しようと思ったらこうなった訳ね。悪かったな真琴」

「玲王も来たし、トレーニング行くかなぁ」

『私の言う事は聞いてくれないのは何故っ!?』


何処か凪は私をからかっているような、遊んでいるようは所があるというのが分かる。

溜息をつきながらヨレたジャージを直していれば凪は欠伸をしながら体を伸ばしたりとしていた。
御影の言う事は聞くなら私の言う事も聞いてくれたら良いのに。
そう思いながら凪と御影へと視線を向けた。


『第一セレクション、凪と御影のチームもあるからちゃんとトレーニングしてね…』

「面倒臭いなぁ」

『面倒臭いなぁ…って。余裕ぶっていても別にいいけど、脱落しても知らないからね』

「真琴は俺と凪がそう簡単に脱落すると思ってんのか?」


すると御影は面白そうに笑いながら私の手首を掴んでくる。
力はあまり込められていないけど、御影ぐらいの力なら私の手首を簡単に折りそうだなと考えたら恐怖が込み上げてくるものだ。

というか何故私の手首を掴むんだ。
御影と凪はスキンシップが多いのだろうかと目をキョロキョロと動かすと、御影が吹き出した。


「怖がるなよ、真琴。ほんと、一々表情がコロコロ変わって面白いな」

『御影まで私をからかって楽しまないで!?』

「悪かったって。おーい凪、トレーニング行くぞ」

「え〜…玲王おんぶ」


気怠げに凪がそういえば御影は文句一つ言わずに凪を背負うとそのままトレーニング室へと歩いていった。
そんな二人を見送りながら私は深い深い溜息をつく。


『辞めたい…』


既に口癖となってしまっている『辞めたい』を呟きながらも、チームVのトレーニング様子を見に行く為に御影と凪の背中を追い掛けた。
チームXとチームZの試合終了までまだ時間がある。
残り数分前となったら、スポーツドリンクとタオルを持ってそれぞれのロッカールームに向かわなければ。
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