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青い監獄のサッカー嫌い【ブルーロック】

第2章 第一選考


「真琴?ど、どうした…?」

『…潔があんまりにも凄い強ばった顔してたから…かなり緊張してる?』

「まぁ…やっぱり緊張はしちまうよ。試合に負け続けたら、敗退しちまうし」


少しだけ手が震えている。
緊張は人を弱くしてしまうし、下手したら試合でミスるかもしれない
そう思いながら潔の両手を握る。


「真琴?」

「私、兄がいるんだけどよくおまじないしてくれたの」


「真琴、手ぇ出せ。人はな人の温もりを感じると意外と落ち着くもんなんだ。こうしてお前の両手を包み込んで、大丈夫。心を強く持て、怖くないって言葉のおまじない。どうだ?」


お兄ちゃんは小さい頃から緊張して泣いてしまった私をこう宥めてくれた。
このおまじないが潔に効くか分からないけれども…。


『潔、大丈夫。心を強く持って、怖くない』

「真琴…」

『こ、こんなおまじない効くかわかんないけど…その、ちょっとでも緊張が解れたらいいなあと思って』


今更恥ずかしくなってしまい手を離そうとしたが、逆に何故か握られてしまい離せなかった。
潔の大きな手が私の手を包み込んでいき、少しカサついた手の感触に驚いてしまう。


「ありがとうな真琴!ちょっとだけ緊張解れたかもしれねぇ。人の体温って落ち着くんだな…それに言葉も意外と落ち着く」

『あ…うん。ふ、不思議だよね』


ジワリと頬が熱くなる。
男性は怖い対象として見ていたのであまり小さい頃から近寄ってなかったせいか、こうして近過ぎるとかなり恥ずかしい。


「あと、國神の言う通りだな」

『え、なにが?』

「真琴のコロコロ変わる表情で少し拍子抜けした。サンキューな!行ってくる」


少しだけ緊張が解れた顔で潔はロッカールームから出て行ったが一言言わせて欲しい。


『あの子たち歳上からかって楽しいの!?』


最近の高校生怖いな!と思いながらもロッカールームを出ていく。
ドーピングしてないかの確認と、怪我や体調の確認が終われば次は試合後に配給するドリンク作りとタオルを用意しなければならない。


『作ったあとは…他のチームのトレーニングの観察。……凪、ちゃんとしてるかな』
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