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青い監獄のサッカー嫌い【ブルーロック】

第2章 第一選考


『千切』

「…なに?」

『ちょっと気になった事があったんだけど…その、前のトレーニングで足をちょっと庇ってたように見えたから、足怪我してたりしない?』


トレーニングを見ている時に、千切はランニングマシーンで足を庇うように走っていたように見えていた。
なのでもしかしたら足を痛めていたのだろうかと思い声をかけたのだが…。


「は?」


地雷を踏んだかもしれない、もしかしたら。
昔から怒られるのが嫌いで怖いからと周りの顔色を伺ったりしていたから何となく分かる。
今私は千切の地雷を踏んだか、それともなにかの理由で怒らせたかもしれない。


(え、な、なにか…なにか気に触るような事を言ったかな……?え、ど…どうしよう)


ダラダラを冷や汗を流しながら、怪訝そうな顔をしている千切を見つめるだけとなった。
すると千切はすぐにバツの悪そうな顔へと変わる。


「悪ぃ…別に怪我はしてないから」

『あ、うん…。私の見間違い、だったかも』

「ああ…。怪我してないから気にしなくていい」


さっきのはなんだったんだろう。
そう思いながらも他の子達の体調や怪我も確認してから、ふと潔へと視線を向ければ表情が強ばっていた。
緊張しているのだろうかと思いながら、絵心さんの言葉を思い出す。


「良い?真琴ちゃん。次の一次選考は全10試合終了時の勝ち点上位2チームが勝ち残り、下位3チームは敗退。そのメンバーは“青い監獄”から強制退場となる」

『強制退場…』

「でも全員がって訳じゃない。敗れた3チームにも復活ルールとして全試合終了時点でのチーム内得点王…そのチームで最もゴールをあげたただ一人だけ勝ち上がれる」


つまりもしこのチームZが負ければ、潔が得点王となれなければ敗退強制退場。
日本代表選手とはなれる事は二度とない。


(緊張して当たり前だよね…。チームXの様子を見に行った時も殆どが緊張してた)


ちょっとでも緊張解せたり出来れば良いのに。
そう思っていると久遠が時計を見て声をかけた。


「そろそろ時間だ」

「いくぞ!」


チームZはロッカールームからセンターフィールドへと向かっていく。
そんな中でかなりの緊張した顔をした潔とすれ違うという時に、私は思わず潔のボディスーツの袖を掴んだ。
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