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青い監獄のサッカー嫌い【ブルーロック】

第1章 青い監獄


絵心さんは300人が集められている会場へと入っていき、私も涙目のまま入っていく。
会場は暗いが中に300人の高校生達が居るのが見て、『ああ……逃げられないなぁ』と思っていればマイクの入る音が響く。


「えーあー、あーあー。おめでとう才能の原石共よ。お前らは俺の独断と偏見で選ばれた優秀な18歳以下のストライカー300名です」


バンと舞台に立った絵心さんがスポットライトに照らされて、高校生達はそちらへと視線を向ける。
私はと言うと鬱な気分のまま舞台の隅に立っていた。


「そして俺は絵心甚八。日本をW杯優勝させるために雇われた人間だ」


絵心さんの言葉に会場はザワつく。
一体なんの話なんだと言わんばかりの動揺が私にまで伝わってくる。

そしてザワつく声の中には『あの人誰だ』というのもある。
恐らく絵心さんの事だろうが、ザワつく声は全く収まらない。


「単刀直入(シンプル)に言おう。日本が世界一になるために必要なのはただ一つ。革命的なストライカーの誕生です。俺はここにいる300人の中から世界一のストライカーを創る実験をする」

『馬鹿げた実験だよねぇ…』

「真琴ちゃんうるさいよ」

「すみませんッ」


小声で言ったつもりなのに聞こえていたらしい。
絵心さんの言葉で私の存在に気付いた高校生達は私にまで視線を向けてくるが、私は誰とも目が合わないように視線を逸らした。


「見ろ。これがそのための施設、“青い監獄(ブルーロック)”」


絵心さんと私の背後に写真が映し出された。
五角形で真ん中にサッカーコートがある施設、そして周りに映し出された施設内の写真。
そして施設の写真の上には『BLUE LOCK』という文字。


「お前らは今日からここで共同生活を行い、俺の考えた特殊なトップトレーニングをこなしてもらう。家には帰れないし今までのサッカー生活とは決別してもらう。その間の世話はそこにいるお前らのマネージャーとなる 秦野真琴が行う」


名前を当然言われた私は背筋をビクッとさせながらも一応頭を下げていた。
本当は世話なんてしたくないしマネージャーなんてしたくないし今すぐ退職したい所だが。
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