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青い監獄のサッカー嫌い【ブルーロック】

第1章 青い監獄


『私、今すぐ退職したいです』

「却下」

『なんでぇぇぇ!!』


朝から私は泣きながら退職届を握り締めた。
目の前にいる上司になる人は眼鏡を指でクイッと上げながら私に呆れた目線を向けている。
そんな目を向けられても私は退職したいのだ。

日本をW杯優勝させる為に18歳以下のストライカー300人を集めて世界一のストライカーを創る実験をする為の施設、『青い監獄(ブルーロック)』。
300人の18歳以下の子達をそこで共同生活させてトレーニングを行わせする。

そんなイカれたプロジェクトのマネージャーに私はなった。
そうそんなイカれたプロジェクトに集められた300人を世話するマネージャーに就任したが辞めたい。


『お兄ちゃんから聞きませんでしたか!?私、サッカーは大嫌いなんです!』

「知らない。ていうか辞めさせる訳ないでしょ。このプロジェクトに参加してんのは俺とアンリちゃん。そして 秦野真琴ちゃん、この三人だけだよ」

『知りませんよ!辞めさせてください!』

「却下って言ってるだろ。頭悪いね」

『びどい"ッッ!!』


先程から私の『辞めたい』を却下してくるのは、絵心甚八さんという日本をW杯優勝させる為に雇われた人。
そしてこの人を雇ったのは日本フットボール連合の帝襟アンリさん。
2人とも私の上司である。


『お、落ち着いて真琴ちゃん……』

「あと文句言うなら君の兄貴に言いなよ。ここで雇っていいって言ったのは君の兄貴なんだから」

『お兄ちゃんのばかぁぁぁぁ!!』

「何時まで喚いてんの。ほら、そろそろ行くよ。今回の実験で集められた300人の若きストライカーが来てるから」

『鬱です、鬱……うぅぅぅ』


泣き喚く私を引っ張る絵心さん、そして私を心配そうに見るアンリさん。
そんな傍から見ればカオスな状態で私達は向かうのである。
日本のW杯優勝の為に集められてしまった可哀想なストライカーの元に。


「というかこのプロジェクト、本当に高校生達は参加するんですか……?」

「さぁね。でも居ると思うよ、参加する馬鹿は」

「居ると良いですけどね、絵心さんの言うその馬鹿が」

『胃が痛いです、辞めたいです、退職させてください』

「却下って言ってんだろ。さてと……説明を始めようか。ここに集まった未来の若きストライカー達に」
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