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青い監獄のサッカー嫌い【ブルーロック】

第2章 第一選考


「このままじゃ俺、脱落しちまうと思って。んで、練習しようと思ったら蜂楽に誘われたんだ」

『…やっぱり脱落したくない?』

「したくない」

『……そっか』


自分を追い込む程脱落したくないのか。
真琴はその考えがよく分からないと思いながらも、ポケットからハンカチを取り出し潔の頬から流れる汗を拭った。


「あ…」

『無理はしないようにね。オーバーワークして体を壊せば、サッカー出来なくなるから』

「ありがとうな。あと、ハンカチ…汗で汚れるけど…」

『洗えば良いから…』


そう言いながら真琴は手を伸ばしながら潔の頬に流れる汗を拭ってやる。
すると潔は彼女の目尻がほんのりと赤くなっているのに気が付いた。

泣いた時に拭った痕なのだろうか。
赤くなっていて、少しだけ目が腫れているような気がして潔は手を伸ばした。


(赤く、なってる…)


親指の腹でスリッ…と目元を摩る。
泣いたばかりなのが少しだけ濡れていると感じながら、ふと真琴を見れば目を見開かせていた。


「あ、ごめん…」

『え…や、えっと…』

「潔〜、なにしてんの〜?」


そんな様子を見ていた蜂楽はニヤニヤとしながら潔の頬を突いた。
すると恥ずかしくなったのか潔は顔を真っ赤にさせて、直ぐに真琴から手を離すが突然触れられた真琴も顔を赤くさせる。


「ありゃ、2人共赤いねぇ〜。あと真琴ちゃん泣く時目はあまり擦らないようにね?赤くなってる」

『え…あ…』

「ほら…ここ、赤くなってる」


蜂楽は両手で彼女の両頬を包みながら、両手の親指の腹で真琴の目元を擦った。
汗で体温を奪われたのか蜂楽の指先は少し冷たい。


「潔、これ気付いたから親指で擦ったんでしょ?」

「あ、うん…。多分擦り過ぎで赤くなってんだろうなぁと思って」

「あんまり擦らないようにね?真琴ちゃん」

「わ、わわ分かったから!近い!」


顔を近づけながら微笑む蜂楽に真琴は少し距離を取ってから二人に背を向けた。
最近の高校生は距離が近いのだろうかと思いながら、赤くなった顔に触れる。


「ありゃ、真琴ちゃん顔真っ赤〜!」

『私の反応で遊ぶの辞めてッ!?』

「悪ぃ真琴…」

「あははは!取り敢えず、潔もう1回しよ〜」
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