• テキストサイズ

青い監獄のサッカー嫌い【ブルーロック】

第2章 第一選考


『そろそろ、一次選考かなぁ』

「一次選考…ですか」


就寝時間帯の司令官室。
ミーティングで集まっていた真琴は絵心の言葉にタブレットから視線を外した。


「うん、一次選考。総当たりリーグ戦をさせる。勝ったチームは二次選考へと…負けたチームは敗退、退場」

「脱落者を出すんですね」

「そうだよアンリちゃん。てことで、真琴ちゃんは一次選考までに各チームのトレーニング見ながら、オーバーワークしそうなバカは止めるように」

『……はい』


嫌だとは言えないのは絵心の目に圧を感じたから。
真琴本日何回目だろうか分からない溜息を零しながらタブレットへと視線を向けながらミーティングを聞く。


「じゃあミーティング終わり。真琴ちゃんは就寝時間なのに寝てないバカ居たら寝るよう促してきて」

『了解です…。あの、退職届け受け取ってくださいそろそろ』

「嫌だって言ってんじゃん。貰っても破り捨てるだけだから」

『パワハラだッ!!』

「良いから行ってきて」


絵心の言葉に泣きながらも真琴はトレーニングルームや室内トレーニングフィールド等を見て回る。
3日間過ごしてきたが、やはり夜な夜な練習している子もいるので寝るよう促さなければならない。

体を壊してからでは遅いのだ。
勿論その辺は絵心も厳しいのだ…何せ、体を壊されたら世界一のストライカーが作れないから。


『といっても…流石に居ないかなぁ今日は』


と思ったのもつかの間。
チームZが使用している室内トレーニングフィールドから話し声とボールの蹴る音が聞こえた。


『えぇぇ…なんで寝てないわけ』


就寝時間だから寝て欲しい。
そう思いながら室内トレーニングフィールドの扉を開ければ、中では潔と蜂楽が走っていた。


『…潔と蜂楽』

「ん?あ!真琴ちゃんだ!」

「あ、真琴!」

『2人共…今、就寝時間だよ。何してるの…』

「ん〜?潔と1ON1だよ〜」

『いや…うん。いや、だからなんで?』

「なんか寝れなくて」


動きを止めた潔は申し訳なさそうにしながらも真琴の元に近付く。
ほんのり汗の香りがするのは、かなり動いていたからなのだろう。
/ 39ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp