第8章 終わりの始まり
太宰「変な絵だねぇ」
??「絵画を理解するには齢の助けがいる。」
太宰「この位なら私でも描けそうだ。」
??「君は凡そ何でも熟すが、、、。君が幹部執務室の壁に描いた自画像を覚えているかね?」
太宰「ああ、首領のところのエリスちゃんが敵の呪い異能と勘違いして大騒ぎ、、、ふふ。広津さん例の件、助かったよ。」
広津「さんからの伝言ですな、、、あの程度で善かったのかね?」
太宰「芥川くんが知れば、必ず単身で乗り込んでくる、、、予想通りだ。」
広津「そうまでして芥川くんと虎の少年を引き合わせた理由は何かね?」
広津の質問に太宰は"確かめたかった"と呟き言葉を続けた。
太宰「まもなく来る"本当の災厄"に備える為にね、、、かつて私が会ったあの"魔人"。奴との戦いは避けられないだろうからね。」
芥川は単独でも十分破壊的だが、本来は後衛で真価を発揮する異能力者であること
そして敦のような速度とタフネスを持つ前衛を補助すれば凄まじい戦力になること
あの"魔人"と戦う為には、これまで以上に強い力がいる。
かつての双黒を越える新しい力が、、、
それがあの二人だと太宰は云いきった。
広津「太宰くん、君がそれほどまでにこのヨコハマを大切に思っているのは何故かね?」
"どうせなら人を救う側になれ。その方が幾分か素敵だ"と古い友人に云われたと太宰は答えた。
"天衣無縫か"、、、、と広津は言葉を溢した。
無事終わったかに見えたものの、これは始まりに過ぎなかった。
"魔人"が動き出したのだ、、、、、