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綺麗な薔薇には棘がある

第2章 武装探偵社


太宰を捕まえた。

そう連絡が来たのは、西へ半年間の出張に出てこっちへ戻ってきている最中だった。

胸が高まった。

やっとだ。

四年間探し続けた野郎をぶっ殺すチャンスがきたのだから、、、。

然し、俺の頭の中では太宰なんかよりも彼奴の、、、、の顔が浮かんでいた。


『中也、、、』

今でもあの夜のことを思い出す。

と最後に逢った夜、俺は初めてを抱いた。

俺もも互いに初めてだった。


あの時、がなぜ俺に抱いてくれと云ったのか。

恐らく、俺を油断させる為だったのだろう。

目覚めた時には彼女の姿はなかった。

そして翌日太宰と共に姿を消したのだ。

どれだけ探しても見つけることはできなかった。

彼奴は今どこにいるのだろうか、、、

16歳だった彼女は今20歳だ。

元から美人でたおやかな彼女はきっと、あの頃よりも更に美しく成長しているのだろう、、、。

あれから四年が経過した。
美しい彼女のことだ、彼奴の隣には俺以外の男がいるのだろうか。

嫌、あのシスコン野郎がいれば無理か、、、、。


なんてことを考えながら、俺は奴のいる地下牢へ向かった。


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