第7章 ダイヤはダイヤでしか、、、
蘭堂の目的は"荒覇吐"を奪うことだった。
蘭堂「私が今回の謀略を決意したのは、中也くん、ただ君を見つけ出して殺し、先代首領に代わる次の異能生命体として取り込む為だ。太宰くん、君の掴んだ情報を首領が知れば私に刺客を差し向けるだろう。すまないが、君も中也君と共に死んでくれ、、、ッ!」
蘭堂の隙をついてが攻撃を仕掛けてきたのだ。
然し、、、、、
「ッー!!!」
は蘭堂が放った亜空間波に再び壁へと飛ばされた。
は手足を壁に拘束され、太宰たちとは別の空間内に閉じ込められた。
蘭堂「幼い少女を殺めるのは心苦しいが仕方ない、、、。」
「ッ、、、、どうすりゃいい」
太宰はふと数日前の森の言葉を思い出した。
"なぁに、大した仕事じゃない、、、、。
危険もない。"
太宰は"面白いじゃないか"と呟き、笑みを浮かべた。
そして背後にいる中也へと話しかけた。
太宰「ねぇ、、、此奴ら倒そう。一緒に」
「あ?手前は死にたいんじゃねぇのか?」
太宰「少しだけポートマフィアの仕事に興味が湧いてきた。表の世界では死は日常から避けられている。でもマフィアの世界では死は日常の延長線上であり、一部だ。僕はそっちの方が正しいんじゃないかと思う。何故なら"死ぬ"は"生きる"の反対じゃなくて"生きる"に組み込まれた昨日の一部にすぎないからだ、、、死を間近で観察しなくては生きることの全体像は掴めない。」
「つまり、、、自殺願望の手前が生きたくなった、、、ってことかぁ?」
太宰「試してみる価値はある、、、そう思っただけさ」
ニヤリと笑う二人、、、、
先代首領「無用じゃな、、。子供は死ぬ時間じゃ」
太宰「そうかい」
太宰は先代からの攻撃を交わし、中也の側へ寄ろうとするも蘭堂が邪魔をしあと一歩が届かず、、、、。
太宰「そういうことだ、判るよね?」
「俺に指図すんじゃねぇ」
再び中也に向かって蘭堂は攻撃を仕掛ける。
中也はその攻撃を全て交わし、蘭堂へ反撃に出る。
蘭堂「八年前の君を、"荒覇吐"を異能生命体として取り込もうとした。だが、"荒覇吐"が周囲の全てを吹き飛ばしてしまった。同じ失態はおかさぬ。今度は完全に絶命させて、必ず取り込む」
次の瞬間、中也の右足に激痛が走った。