第6章 羊の王
「終わりだ、襲撃の目的を教えろ。"荒覇吐"について知っていることは?」
中也はまだ息のある一人に問い詰めるも、男は荒い息をするだけで何も話さなかった。
「やっぱ仲間の調査報告を待つしかねぇか。」
そう云い残し、蘭堂の元へと向かおうとする中也であったが太宰が口を開いたことにより足の動きを止めた。
太宰「運がなかったね、苦しいかい?今から手当しても助からない。それでも死ぬまでに五分ほどかかるだろう。その五分は"地獄の苦しみ"だ。僕なら耐えられないね、この銃で苦しみを終わらせて欲しいかい?」
太宰の瞳の色が変わった。
完全にマフィアの瞳になっていたのだ。
そして彼の手には銃が握られていた。
太宰「頼むなら喋れなくなる前にした方がいい。」
GSS「、、、撃ってくれ、、、」
男の言葉に太宰は立ち上がった。
そして、銃の引き金を引いた、、、、
バン、バン、バン
何発も鳴り響く銃声、男は既に死んでいるにも関わらず撃ち続ける太宰は、笑っていた。
はそんな太宰を止めることなく、ただじっと見つめていた。
突然銃声が鳴り止んだ。
カチャン
太宰が握っていた銃は地面に落ちた。
何故なら中也が蹴り飛ばしたらからだ。
「無駄に死体を撃つんじゃねぇ」
中也の言葉に太宰は"君の云うことは恐らく正しい"と云い残し、蘭堂のいる建物へと向かった。
そんな太宰をボーッと眺めているに中也は"行くぞ"と声をかけ、二人も太宰の後を追ったのであった、、、、。